04年11月に起きた奈良市の小学1年生、有山楓(かえで)ちゃん(当時7歳)が誘拐、殺害された事件から4年を迎えた17日、楓ちゃんの通っていた市立富雄北小学校では子どもらが黙とうをささげた。市など主催の集会も開かれ、関係者は子どもの命と安全を守る決意を新たにした。【大森治幸、上野宏人】 ◆命の授業 富雄北小(同市富雄北1)では午前8時45分から、全校集会が開かれた。岡田修校長によると、黙とうの後「今日は大人も子どもも有山楓さんの死を決して無駄にしないと改めて誓う日なのです。もう一度、命について考えて下さい」と呼び掛けた。 集会後「命の授業」があり、楓ちゃんと同級生の5年生は、脳腫瘍(しゅよう)で10歳で亡くなった女の子の実話を絵本で学び、楓ちゃんを思い出しながら鶴を折った。 校長室には、楓ちゃんが使っていた机と椅子が残されている。この日は、地域のボランティアや5年生の保護者らから贈られた、カーネーションなどの花束が飾られた。 岡田校長に1、2年生の計3人が、楓ちゃんあてに作った「げんきでね」と書いた絵や折り紙を手渡した。5年生の折り鶴などとともに机に飾るという。 ◆発見現場に花 平群町の遺体発見現場には、花や縫いぐるみなどが手向けられた。富雄北小の保護者らも献花に訪れた。 富雄地区自治連合会会長の安達孝雄さん(75)は「この4年間は本当に長かった。告別式では楓ちゃんに、あなたの友達を守ってあげるねと約束した。犯人に隙を見せない地域づくりをこれからも目指したい」と防犯への意気込みを話した。 同小PTA会長の岡島和美さん(44)は「子どもたちが学校で元気にやっていることを天国で見守っていてねとお祈りした。息子が楓ちゃんと同級生なので、それを思うと余計につらい思いがこみ上げてくる」と言葉を絞り出した。 ◆集いで黙とう 奈良市の男女共同参画センター「あすなら」では、「子ども安全の日の集い」(市など主催)が開かれた。約170人が黙とう。奈良西署の池嶋利信・地域防犯対策係長が、声かけなど子どもを不安にさせるような事例が今年1〜10月、県内で359件、奈良市では90件発生していることを報告。県警、学校、地域、保護者の垣根を越えた連携などを訴えた。 ◆集団登下校 富雄北小では、事件後の04年12月から集団登下校を続け、地域のボランティアらが児童の登校を見守っている。同校は今年4月から、「セーフティーレター富北」の発行を始め、安全を守ることを親子の話題にしてもらおうと、毎月17日の「子ども安全の日」に発行している。 http://mainichi.jp/area/nara/news/20081118ddlk29040637000c.html
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