子どもの体力向上シンポジウムin札幌 2008/02/21 札幌教育文化会館 13:00〜16:30 プログラム第一部 1.基調講演「子どもの元気アップは大人次第〜あなたが変われば,子どもも変わる〜」 野球解説者 栗山英樹 2.パネルディスカッション「子どもの元気アップのために」 パネリスト 中村和彦(山梨大学准教授・日本リクリエーション協会委員長) 栗山英樹(野球解説者) 森山正美(富丘つくし幼稚園長) 渡辺京子(札幌市立三角山小学校栄養教諭) 長谷川聖治(読売新聞東京本社記者) プログラム第二部 3.事例研究「元気アップ親子セミナー事例発表」 4.エンディングスピーチ「元気アップ未来図」 上記のシンポジウムに参加してきました。途中緊急連絡が入り第二部の途中で戻らなくては成らなくなりエンディングスピーチが聞けなかった事が悔やまれます。 1.野球解説者の栗山さんの講演は,非常にユーモア溢れる内容でした。子どものために運動できる場所を提供したいと言う事で北海道栗山町に栗山さんが出資して野球場を手作りで作られた話をされました。 芝のある野球場を造ろう・・・芝は種から撒き育てたそうです。そこで面白かったのが外野フェンスのお話でフェンスをトウモロコシで作られたそうです。 ネットやフェンスでは子供が追いかけて行った時に怪我をする。トウモロコシなら倒れるだけで怪我をしない・・・。安全面で非常に合理的な考えだと思います。 敷地に建っていた木を切り倒すのも最初は電動鋸を使用していたそうですが,木が悲鳴を上げている声を感じ最終的にはブロドーザーで倒されたそうです。また敷地内に二本の小さな小川が流れその小川には日本ザリガニが生息していた為,何とか工夫して二本の小川を一本にして地域の生態系を守る努力もされました。豊かな自然環境を次の世代にも残す狙いが有ったそうです。 そして有名なプロ野球選手の幼少時代の話をされました。メジャーリーガーのイチロー選手も読売巨人軍の高橋由伸選手も小さな時に親との約束を守っていた。高橋由伸選手は,遊びに行く前に3m程の竹竿を100回振ってから遊びに行きなさいという約束を守っていた。天才由伸と言われるゆえんは子どもの時の遊びの中から生まれて来た。イチロー選手の振り子打法に付いても触れ毎晩新聞紙を丸めたボールで200回トスバッティングをしてお父さんはタイミングをわざとずらしたトスを上げていた。 動体視力の話題では,車のナンバープレートを瞬時に見て覚える事で動体視力が養われ振り子打法に対応できる視力を養った。小学4年生から前に出る打法を身につけた。 ここで重要な事は,大人の考えを子供に押し付けるのでは無く子どもの感性を大切に大人が育てなければ成らない点を栗山さんは,ご指摘されていました。 また持久力・忍耐力という面でもイチロー選手の素晴らしさを話されていました。 子どもの時の体の状態では下記の動きに注意する。 1.遊びの中で腹筋・背筋を使った運動をする 2.肩甲骨を動かす運動をする(インナーマッスルの強化) 3.股関節を正しく動かす運動をする 4.足の指の運動をする(裸足で新聞紙などを足の指で丸めるなど・・・)=>体のバランス強化 大人は,正しい理論の下で正しい事を子供に伝えなければ成らない。また習慣付けが大切。 勝ち負けだけに拘らず少年野球ならベンチ入りしたメンバー全員を試合に出場させた方が良い。 時間の関係で松井選手のお話やその他のお話が出来なくなりましたが,もう一度栗山さんのお話は聞いてみたいと思うような講演内容でした。 2.パネルディスカッションでは,最初に中村先生がプレゼで体力低下が始まったのは昭和60年頃からという統計データーが提示されました。他国と比較しても日本の体力低下は著しく歯止めが利かない状況・・・。身長・体重が増えているのに体力だけは低下傾向にある。昔のような体を使った遊びをしなくなっている傾向もある。その相関関係を体力低下=>動作の未発達=>運動量の減少=>怪我の増加=>生活習慣病の増加=>アレルギー・体温異常を挙げられていました。 ここで体温異常という面から熱中症で倒れる子供が増えている・・・。エアコンが常時効いた場所で快適な室温でしか体が対応できなくなって来ている。 また運動能力の2極化傾向にあり,出来る子と出来ない子の差が開いている全体的には,平均でも体力低下傾向にある。小学校5・6年生で全く運動をしない子どもの割合が50%近くになっている。次第に低学年も同様の傾向が発生している。 また運動をしている子も一つのスポーツしかやっていないので複数のスポーツを行った方が良い。 朝ごはんを取り,睡眠時間を十分に取る事が必要不可欠な要素。 渡辺先生:学校内では休み時間に体育館やグランドに出て遊びをする子が少なくなった。先生が言って初めて運動しに行く,また下校時間に合わせてスポーツクラブの送迎バスが校門の所まで迎えに来るケースもある。そこで札幌市内の朝食摂取の統計を提示されました。 朝食を取らない理由は,食欲がない,時間がないなどという理由が大きい。理由として寝れない・イライラする・起きるのがつらい・体がだるいなど・・・ 遅い時間まで子供を引率して買い物をしたり食事をしたりしない事が大切。また今を快適に暮らそうと考えるが故に将来発生しうる処々の問題を考えない傾向が有る事を指摘されました。 森山先生:生活スタイルの変化により遊び方も変化している。友達がいない・遊び相手がいないから早い時期から幼稚園に入れたいと考える親もいる。親が仕事が終わってからスーパー銭湯や居酒屋に子供を一緒に連れて行く,大人の味付けを子供に覚えさせない方が良い。強いては生活習慣病に繋がる傾向がある。また怪我をする時には,大きな怪我に成るケースが増えているので直に病院に連れてゆかなければ成らない。こうした大きな怪我を防ぐ為にはわが子の為に意図的に親子で運動する必要がある。 長谷川さん:長谷川さんは非常に上手な例えをされました。今の子供は「低空グライダー症候群」,いつ不時着してもおかしくない。肺活量が少なくなっている傾向や骨粗しょう症が子供でも発生している・腹筋力がない等の傾向が有る事を指摘されました。また学力低下と体力低下の関係にも触れられ学力向上の為には,適度な運動を行いぐっすり眠る事の重要性を指摘されました。 *運動の嫌いな子供に対する対応 栗山さん:出来る喜びを子供に与える。楽しかった・嬉しかったと思える事を子どもに教える。切欠を作ることが親の義務 森山先生:体力を付ける事が重要。体力が無ければ運動が楽しくなくなる。目的を意識させ・勝つ楽しさ・負ける悔しさを知るなかで楽しさを覚えれば長続きする。大人の尺度で子供を評価しない。 長谷川さん:段階的にできる事を工夫する指導法が求められる。親も理解し一緒に運動する。見ているだけではいけない。 渡辺先生:子どもの習慣は大人がコントロールする。家庭生活がバラバラな時は時間の共有に工夫して子どもとのコミュニケーションを図る。子どもがやってみたいと思うような声かけをする。 簡単ですが,一部のレポートを記載しました。 私が,非常に参考に成った事は,栗山さんの基調講演と長谷川さんの話された内容です。渡辺先生も栄養教諭という立場なので食事バランスガイドのお話もされた方がもっと分かりやすかったと思いますが時間が足りませんでしたね。 子どもの遊ぶ場所が不足しています。キャッチボールが出来る公園も非常に少なくなっています。 栗山さんが運動する環境を説明されたのですから運動に関しての安全管理面も話された方が良いと感じました。そして子どもを取り巻く遊びの環境は,大人たちの協力で作り上げて行かなければ成らないことだと思います。 「子どもは風の子元気な子」と言われるように環境面を含め,大人が今の快適さを求めず将来的に子どもの為に成る事を愛情や優しさを持って考え実行して行かなくて成らないと感じました。
また会場で配布された資料の内容は,非常に充実した内容でしたので参加出来なかった道内の仲間の分も頂いて近日中に配布したいと思います。
もご覧ください。
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