心停止の原因となる心臓の筋肉のけいれん(心室細動)を電気ショックで取り除くAEDが一般に知られるようになったのは二〇〇五年。愛知万博の会場で、心臓発作で倒れた人が設置されたAEDで一命をとりとめてからだ。以後、急速に認知が広まり、災害への危機感の高まりもあって公共施設を中心に導入が進んだ。
東播地域の公共施設でも〇五年度に市立の全中学校に設置され、加古川健康福祉事務所によると、東播地域では今年一月末現在、ほとんどの公共施設計九十カ所に設置。また、民間企業でも導入が進む。関西熱化学加古川工場が一月に二台を設置して講習を開いたほか、キッコーマン高砂工場も三月末に導入した。
また、キリンビバレッジ(東京)が、AEDを内臓した自動販売機を商品化するなど、社会的な関心も高まっている。
一方で、企業の取り組みとは裏腹に、AEDの使用方法を知らない従業員や一般市民は多い。昨年秋にAEDを置いたジャスコ高砂店では今月十日、従業員向けの心肺蘇生法の講習会を開催。従業員からは「使用法などを知らなかった」などの意見が多く聞かれ、高砂市消防本部は「設置だけでは意味がない。普及には講習会が欠かせない」と指摘する。
兵庫県内では、昨年末までに全県立学校百八十一カ所への配備が完了するなど、計三百四十五台のAEDが県立施設に置かれているが、県医師会は「一般市民向けの講習会など、使用法認知のための活動推進が必要」としている。
加古川市や加古郡では、通報後、六―六分半で救急車が到着する。急性心筋梗塞では、発症してから病院に搬送されるまでの間に約半数が命を落とすなど、家族や居合わせた人間の応急処置でその生存確率は大幅に変わる。心停止からAEDによる除細動を始めるまでの時間が一分経過するごとに、社会復帰率は7―10%低下するとされ、一般市民への使用方法の周知徹底こそが急務だ。
加古川市加古郡医師会では、昨年の兵庫国体開催に合わせてAEDマップを作るなど設置個所の周知徹底に尽力。地図のホームページ化を進め、携帯電話でも閲覧できるようにする予定だ。
高砂市消防本部も昨年末、一般人にAEDの使用法などを指導する「応急手当指導員」に初めて市民病院の職員十五人を認定するなど市民への啓発に力を入れている。
加古川市加古郡医師会でAED担当部会長を務める神鋼加古川病院の宇高功院長(59)は、「AEDはあくまで救命救急の一部で、心臓マッサージなど一連の内容をしっかり把握する必要がある」とした上で「人ごとと思わず、万一に備えて普段から設置場所を知っておくことが大切。救命救急は市民同士の助力が不可欠。自分の手で大切な人たちの命を救えることを自覚してほしい」と訴えている。 http://www.kobe-np.co.jp/news_now/news2-734.html
高砂市消防本部は「設置だけでは意味がない。普及には講習会が欠かせない」と指摘する。 その通りだと思います。 物だけの設置が進んでも使用する人の増え、救命しようとする意識が向上しないと実際には意味が有りません。 心肺蘇生法の受講が進めば必然的にAEDの理解も広まり数も増えるでしょう。
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