昨日と先日ご紹介させて頂きましたNHKスペシャル「救命の優先順位〜JR福知山線脱線事故」という番組は、2年前の尼崎の事故の時に初めて行われたトリアージに関して医師・救命士・傷病者・遺族というそれぞれの立場で見たトリアージに関して放送されていました。
トリアージという聞き慣れない言葉は、災害現場では、死亡・重症・中等症・軽症の4分類に分かれています。また救命の原則の3つのT(選別:Triage、治療:Treatment、搬送:Transport)を意味してます。助かる可能性の有る人を助けるという事です。その選別作業に当たる方々は、苦渋の決断をしなければ成りません。
反省点として西側に集中してしまった医療チーム、しかし消防の救出活動は、西側と東側に分かれていた東側の傷病者にトリアージが実行されたのは、西側より30分程度遅れていた。その結果、電車が衝突したマンションのエントランス付近には、足の踏み場もない程の傷病者がいた。 医療スタッフは、救急隊から東側にも傷病者が居る事を聞かされ東側にも医療チームを配置した。 問題点は、情報伝達を行う指揮系統が大規模災害時に機能していない為、消防の司令塔と医療チームの司令塔を決めその指示の下で情報伝達・指揮系統の統率を取って行かなければならない。 手当たり次第に傷病者を搬送しては、受け入れ先の病院がパンク状態に成ってしまう。
もう一つ、赤タグ(重症)と判断された傷病者の搬送順をどうするか?何れの場合でも最優先に搬送しなければ成りませんが、その中でも誰を優先するか?再度、ヘリコプターに乗せる段階でトリアージを実行したお陰で助かった女性がいました。あと30分搬送が遅れていれば死亡していたとの事でした。
当時の映像が随所に流れる中、民間人が協力して傷病者の搬送を手伝ったりもしていました。 最も難しいのは黒タッグを付けられ搬送されないまま死に至った方だと思います。大学生の息子さんをこの事故で亡くされた御父さんは、息子さんの死後に新聞社から提供された1枚の写真に救出時には酸素マスクをしていた息子さんが何故搬送されなかったのか?この時点では生きていたのに・・・とトリアージに対して疑問を感じていました。 黒タグを付けられた傷病者の殆どは、タグに何も記入が無かったと・・・
救える命は救えたという事ですが、ご遺族の方々には割り切れない思いが残ったでしょう。 赤タグの選別方法の実施訓練の様子が映っていましたが、大規模災害の時に多くの人命を救う為にやむを得ない決断が行われる事が映像を通して鮮明に映し出されていました。 お見逃した方は、再放送などが有ればご覧に成って下さい。
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