大手家電メーカーのTOSHIBAさんのコンテンツの中でも心臓震とうの記事が掲載されていました。 松下さんは、各営業所にAEDを早くから設置されていますね。 こうした大手さんが心臓震盪のことを書いてくれるのはうれしいことです。

スポーツ選手が頭を打って意識がもうろうとする脳震とうが起こる場面を見かけたことがあるかもしれません。「震とう」とは漢字で「震盪」あるいは「振盪」と書き、「震い動かすこと」「震えて動くこと」という意味があります。衝撃によって震えることで異常が起こるのです。
あまり知られていませんが、この「震とう」は脳だけでなく、まれではありますが、心臓にも起こることがあります。胸を打ったときに一時的に心臓が停止し、場合によっては死亡に至る場合があります。
「心臓震とう」にはかなり強い衝撃がかかるのだろうと想像しますが、子どもが下手投げで投げたソフトボールでも起こります。心臓の筋肉が傷んだり、胸の骨が折れたりするような衝撃ではないのです。

球技で起こるケースが多く、また拳やひじが胸に当たったときにも起こっています。球技ではとくに野球やソフトボール、ラクロス、ホッケーなど小さいボールやパックが高速で飛んでくる種目はもちろん、先に述べたように弱い刺激も要注意で、とくに心臓の真上に当たる部分に当たると危険です。ただ、サッカーの胸のトラップやドッジボールなど軟らかくて大きなボールでは比較的起こりにくいという特徴があります。しかし、サッカーや格闘技のような、人との接触がある競技では相手の手足が胸に当たることがあるので、やはり気をつけなくてはいけません。
とくに子どもや若い人は心臓や肺を守っている胸骨や肋骨がまだ軟らかく、衝撃を受けた瞬間にたわんで心臓に衝撃が伝わりやすいため、起こりやすいのです。
この「心臓震とう」は、心臓を収縮させる筋肉の興奮が終わり始めるタイミングに衝撃が加わると起こるとされています。それによって心筋がけいれんし、血液を送り出せなくなる心室細動と呼ばれる不整脈が起こるのです。
心室細動は「心臓震とう」以外にも「心筋こうそく」「狭心症」「低カリウム血症」などが原因で起こり、不整脈の中でも非常に危険で、心臓が停止するため、救命処置を急がないといけません。症状としては、数秒で意識がなくなり、脈が触れなくなります。心臓の停止から1分経過するごとに救命率は約10%ずつ下がり、5分以上続くと助かっても意識の回復が難しくなります。心臓マッサージ、気道の確保、人工呼吸を行うほか、もし近くにAED(自動体外式除細動器、今週のキーワード参照)があれば、すぐに使用してください。
とくに子どものスポーツの指導者や教員は、心臓震とうとその救急処置について知っておくべきです。また、スポーツの現場にはAEDの設置がさらに進む必要があります。また、ふだんから誰でもAEDの使用を含む救命処置ができるようにしておきたいものですね。AEDの使い方は、現在消防署で行なわれている救命講習で説明を受けることができます。 http://t-hcs.jp/aag/t-hcs/column/backnumber043.htm
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