サンスポさんにAEDの事がわかり易く書かれています。
オフィスビルや商業施設など、いたるところで見かけるようになったAED(自動体外式除細動器)。一般の人が使用できる、心室細動で心停止状態にある人を蘇生(そせい)させるための道具だ。このAED、名前は聞いたことはあっても使い方の詳細を知らない人が大半。そのため、目の前に倒れている人がいても尻込みしてしまい、なかなか使えないのが現実だ。冬は、心筋梗塞(こうそく)など、死に至る病気のリスクが高まる季節。このAEDの使い方と救命救急法を知って、万が一の事態に備えておこう。
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 もし、倒れている人を見かけたら、まず、声をかけて相手の反応を確認。普段通りの呼吸をしていない場合は、「気道の確保、人工呼吸、胸骨圧迫(心臓マッサージ)をするとともに、平成16年7月から一般の人も使えるようになったAEDの使用が有効」と東京救急協会(東京都千代田区)の応急手当教育指導員の窪田哲郎さんは話す。
AEDとは、大きな電流で心臓にショックを与え、その動きを正常に戻す医療機器。突然の心停止の原因となる心室細動(別項)による心臓のけいれんを取り除く(除細動)ことができる道具だ。
コンピューター内蔵で、電源を入れ、パッド式の電極を胸に直接張るだけで心臓の状態を解析してくれるのが特長。窪田さんによれば、「電気ショックの必要がなければ、たとえ、間違って電気ショックを与えるボタンを押しても反応しない。安心して使ってください」。
除細動のボタンを押すタイミングを含め、AEDを使うときの手順(別項)は、すべて音声メッセージが細かく指示してくれる。そのため、ポイントは、「あわてないでAEDの音声メッセージをしっかり聞いて、指示に従うことです」と窪田さん。その上で、除細動するときは、「やけどや感電の危険があるので、誰も傷病者に触れていないことを確認してから、光っているボタンを押すこと」(同)だ。
近くにAEDが見当たらない場合は、「AEDがないからとあきらめず、救急車が到着するまで、心肺蘇生(そせい)を続けることが大切です」(同)という。
AEDの使い方や心肺蘇生に関する講習会は、東京救急協会をはじめ、各地の消防署などでも実施している。毎年1回、せめて3年に1度、こうした講習を受けると、万が一の時に慌てずに済む。
【心室細動とは】救命救急の第一人者である日本医科大学教授で、日本医科大学武蔵小杉病院の黒川顯院長は、「心室細動とは、心臓の筋肉が細かく震えた状態になること。心臓がポンプの役割を果たさなくなるため、心臓から血液が出ていかなくなる。心臓が止まっているのと同じ状態で、心停止の一種です」と説明する。 原因は心筋梗塞(こうそく)などの心疾患。 「心室細動を起こした場合、1分以内に心臓を元の状態に戻す除細動ができれば、限りなく100%に近い率で、脳に障害が残るのを防げます」(同院長)。時間の経過が長びくほど、脳の損傷がひどくなるため、「脳の高等な機能障害を防ぐには、一般的には、5分以内に除細動を行う必要があるといわれています」(同院長)。
【AEDを使うときの手順】(1)なるべく倒れている人の近くにAEDを置き、電源を入れる (2)「パッドを装着してください」という指示に従い、パッド式の電極を心臓を囲むように、右の鎖骨の下と左脇に直接張り付ける。「パッドを密着してください」と指示があった場合は、再度、きちんと張りなおす(ここまでは、胸部圧迫と人工呼吸による心肺蘇生を続ける) (3)心電図の自動解析が始まったら、心肺蘇生を中断。傷病者に触れないようにする (4)「除細動が必要です」というメッセージが流れたら、充電が終了するまで待つ(「必要ありません」というメッセージが流れ、反応や呼吸が回復していない場合は、心肺蘇生を再開する) (5)「ショック(通電)ボタンを押してください」という指示に従い、光っているボタンを押す(このとき、やけどや感電を防ぐため、誰も傷病者に触れないこと) (6)「心肺蘇生を再開してください」という指示に従い、2分間、心肺蘇生を実施。その後、AEDが心電図の自動解析を再度行うので、それを待ち、指示に従って(4)(5)を繰り返す
【AED使用の際の注意点】AEDは、パッド式の電極を胸に直接張るだけで心臓の状態を解析してくれる。この解析を正確にするためにはコツがある。まずは、パッドの下や周囲が汗などでぬれているときは、きちんと水分をふき取って密着させること。また、「解析中に傷病者を動かすと、間違った情報が入ってしまうことがあるので、触らないようにしてください」(窪田さん)。パッドを張る位置は、右の鎖骨の下と左脇が基本だが、「忘れてしまっても、パッドの袋に描かれたイラスト通りに張ればいい。密着していなければ、『パッドを密着させてください』という音声による指示が流れる」(同)ので心配は無用だ。
【一般の人による救急蘇生術の意義】都内の場合、救急車が到着するまでにかかる時間は平均6分10秒。窪田さんは、「その間、何もしないでいると、心室細動を起こしていたら、1分経過するごとに、生存率は7〜10%ずつ低下。心臓が停止した場合は、約3分間で半数の人が死亡します」という。また、呼吸停止の場合、約10分間で死亡率が50%に。脳卒中を起こしているときは、動かさないほうがよいと思っている人が多いが、「それは迷信。むやみにゆすったりするのは厳禁ですが、救命手当てがきちんとできる場所に移すべき。もし、心室細動を起こしていたら、AEDを使用した除細動も行ってください」と黒川院長は話す。反応や呼吸がなければ、原因がなんであれ、蘇生術の方法は同じ。救急車が到着するまで、居合わせた人が迅速な手当てをすることで、命を落とさずに済む可能性が高まるのだ。
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