■命の尊さ学んだ/東京でも児童に反響
ある日、東京の小学校で、朝会の壇上に立った校長先生が、病気で亡くなった北海道の女の子を描いた絵本の話を紹介した。女の子は短い生涯を懸命に生きた、そして支えてくれた人たちへの感謝の気持ちも忘れなかった、と。朝会後、子どもたちが校長室に来た。「絵本が読みたいよ」。それがきっかけになって、小学校に「心のはくぶつかん」が生まれた。
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清瀬市立清瀬第八小学校の南雲妙子校長が、朝日新聞の記事に目を止めたのは昨年5月。脳腫瘍(しゅ・よう)のため11歳で亡くなった少女を描いた「いのちのいろえんぴつ」(教育画劇)という絵本の紹介だった。
少女は釧路支庁厚岸町の豊島加純(か・すみ)さん。入退院を繰り返しながらも学校生活を楽しみ、6年生だった03年の秋に短い生涯を閉じた。
加純さんはいくつかの詩や絵を残していた。そのひとつ「12色」という詩にはこう書かれている。
「ここには、12色の、いろがある/目立たない色もあるけれど、みんな、がんばってる/ひとつ、ひとつ」
加純さんは亡くなる前、先生から12色の色鉛筆を贈られていた。在籍していた複式学級の友達も12人だった。
加純さんの生涯を、児童文学作家のこやま峰子さんが「お話」にし、絵本となった。南雲校長がその記事を読んでしばらくすると、新聞は暗い話題でいっぱいになった。いじめを苦にした子どもたちの自殺が相次いでいた。

「加純さんはね、自分が病気で苦しいのに、クラスの友達への思いやりを忘れなかったんですよ」。昨年11月の朝会で、絵本を手にしながら南雲校長は子どもたちに呼びかけた。
予想を超えた反応があった。その話に心を打たれた子どもたちが次々に校長室に来て、絵本を貸してほしいと訴えた。
子どもたちのそんな気持ちを大切にしようと、翌12月から校内に設けたのが「心のはくぶつかん」だ。
利き腕のまひにもめげず、左手でつづった加純さんの詩や絵などを並べた。南雲校長が朝会でよく話してきた「心の話」もパネルにした。
「どんなことでも、心を入れて取り組める子どもたちに育ってほしい」と南雲校長は言う。
投書箱には今も来館した児童の感想が届く。
「私の夢は医者です。医者になってかすみさんがなった病気をなおしたいです」。4年生の児童の投書にそうあった。
加純さんの母香苗さんは「加純は頑張って生きた。自殺が問題になっていますが、『生きたい子もいるんだよ』と本を通じて大勢に知ってほしい。この学校の取り組みはとてもうれしいです」と話している。 http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000000701180007
こういう学びが大切だと思います。
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