医療機器販売会社「日本光電工業」(東京都新宿区)は20日、米国メーカーから輸入・販売している自動体外式除細動器(AED)に、故障が見つかったと発表した。正常に作動せず、患者が死亡した例が国内外で2例あったという。同社は医療機関や学校などに納入した約10万台について点検や修理をするが、国内には約21万台のAEDが普及しており、半分が対象になる。 メーカーは米国のカルディアック・サイエンス社。対象機種名・型式は、「カルジオライフ AED−9100」「同9200」「同9231」「AED−1200 カルジオライフ」で、計10万7309台。点検や修理の対象としては過去最大規模の台数という。 日本光電工業によると、4月15日、奈良県の介護保健施設で80代の女性が倒れ同社のAEDが使用されたが、正常に作動せず死亡した。 AEDは、体に二つの電極パッドを張り、心臓に通電することによって心拍を回復させる。奈良県のケースでは通電が起きなかったうえ、機器が自動的に故障を検知する「セルフテスト機能」も作動しなかった。同社は「個人情報を理由に病名などを教えられておらず、故障が死因に結びつくのかは分からない。しかし因果関係は否定できない」と話している。 同社はメーカーに調査を要請。英国でも同様の死亡例が1件あることが判明し、今月、メーカーが米当局に点検・修理を開始することを連絡した。修理は改良したソフトウエアをメーカーから取り寄せ、すべての納入済み対象製品に導入する。作業開始は来年5月になるが、故障がないかをチェックする点検用器具を今月から、すべての納入先に配布し、早期の再発防止措置を取る。 日本光電工業は資本金75億円。国内のAEDの半分近くのシェアを持つという。 問い合わせは同社経営企画室(03・5996・8000)。【鮎川耕史】 【ことば】▽自動体外式除細動器(AED)▽ 心拍を自動的に解析し、不規則に心臓が震える「心室細動」などの危険状態を検知した場合、電気ショックを与えて心臓を正常に戻す機能をもつ医療機器。一般の人も使えるよう、使い方を指示する音声ガイド装置が付いている。医療機関のほか学校、駅、体育施設などに設置されている。 http://mainichi.jp/select/today/news/20091121k0000m040126000c.html
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